ユナイテッドヘルス(UNH)の理論株価は?

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今回はユナイテッドヘルス(UNH)の理論株価(適正株価)を算出します。

DCF法を用いた理論株価の計算方法の概要についてはこちらをご参照ください。

ユナイテッドヘルス(UNH)の企業情報

ユナイテッドヘルス(UNH)は、NYダウ30種銘柄でもある米国の医療保険会社です。

主な事業はユナイテッドヘルス(医療保険事業)とオプタム(薬剤給付管理システム(PBM)事業)です。薬剤給付管理システムとは、医師の処方する医薬品の管理・給付を行う事業です。

ユナイテッドヘルスが医療保険事業の利益を確保するためには、被保険者の加入拡大のみならず、保険金(医療費)の支出を極力抑えることが重要ですが、薬剤給付管理システムにて医師の処方する医薬品を管理・給付することで、製薬会社との薬価交渉を有利に進めることができ、結果として保険金(医療費)の支出を最小限に抑えることができます。このように、医療保険と薬剤給付管理システムは互いに親和性の高い事業といえます。

ユナイテッドヘルス(UNH)の株価推移

ユナイテッドヘルス(UNH)の株価推移を確認します。

2018年12月に高値287ドルをつけてから、2019年9月11日現在の230ドルまで約20%下落しています。株価下落の主な要因は、2020年に大統領選出馬を予定しているバーニー・サンダース氏が、国民皆保険を目指す「メディケア・フォー・オール法」を公表したことです。この法案では、既存の民間の医療保険に代わり国が国民皆保険制度を敷くことで、全国民が自由に医師を選ぶことができ、一切の自己負担も不要となるとしています。

こうした超がつくほどのリベラル思想をもつサンダース氏が、仮に大統領に就任することがあれば、ユナイテッドヘルスは大変な苦境に晒されるため、そのリスクを懸念して株価は下落しています。

このように、ユナイテッドヘルスは政治的要因に左右されやすい銘柄といえます。

ユナイテッドヘルス(UNH)の理論株価

さて、本題のユナイテッドヘルス(UNH)の理論株価(適正株価)を算出していきます。

前提条件

先ずは前提条件です。

財務データは直近の通期決算をMorningstarから、発行済株式数については最新のものをYahoo financeから引用しています。

②フリーキャッシュフロー(FCF)は2018年決算の実績となります。Morningstar社の算出結果をそのまま採用しています。

2019~2023年までのFCF成長率は5%に設定しました。ユナイテッドヘルス(UNH)の2014年から2018年までのFCF成長率は年率で20%に及びます。また、市場では2019年通期決算のEPSも昨年から約20%の成長が予想されており、今後も高い成長率を維持していくことが期待されています。

こうしたことから、今回の理論株価算出においても高いFCF成長率を織り込むことは不自然ではありませんが、先に述べたように医療保険業界が政治的要因に左右されやすいという特徴も考慮して、保守的に5%の成長率としたものです。

2024年以降のFCF永久成長率は、過去の米国インフレ率である2%に収束していくと予想ました。

⑤割引率はWACC(加重平均資本コスト)とも呼ばれます。本サイトでは、割引率は7%に設定しています。詳しくはDCF法を用いた理論株価の計算方法をご参照下さい。

理論株価

上述の前提条件の下、理論株価を算出した結果、ユナイテッドヘルス(UNH)の理論株価(適正株価)は「247.26ドル」となりました。

9/11夜時点の株価が230.68ドルなので、約7%程アンダーバリュー(割安)となります。

投資方針

今回の理論株価算出結果では、ユナイテッドヘルス(UNH)の株価はアンダーバリュー(割安)という結果になりました。

現時点でのユナイテッドヘルス(UNH)への投資は、「メディケア・フォー・オール法が実現しないことへの賭け」に他ならないと思います。

今の株価水準はメディケア・フォー・オール法へのリスクをある程度は織り込んでいるように思いますが、仮にサンダース氏が当選するようなことがあれば更に暴落する可能性もあります。

一方で、メディケア・フォー・オール法への米国民全体の受け止めはどうでしょうか。

一部には以下のような記事もあります。(mashupNY記事から抜粋)

「非営利団体カイザー・ファミリー・ファンデーションが1月に実施した調査では、米国の人々は「メディケア・フォー・オール」の考え方自体には賛同しているものの、米国の約半数の人が雇用主により提供される民間の健康保険に加入していることもあり、現在、受けている民間の健康保険の補償を手放すことには同意していないようです。さらに、民主党の「メディケア・フォー・オール」法案では説明されていませんが、納税者が負担する国民皆保険の費用は数十兆ドルに達するとみられ、このことも「メディケア・フォー・オール」の導入を阻む要因となると思われます。」

この記事が示すように、メディケア・フォー・オール法が米国民全体にとって受け入れられるものでない場合には、同法の実現のハードルは相当高くなるかもしれません。

あるいは、既存の公的医療保証制度(高齢者・障がい者対象の「メディケア」と、低所得世帯向けの医療扶助制度「メディケイド」)の枠組みを広げる程度の改正にとどまる可能性もあるかと思います。

結論として、現在のユナイテッドヘルス(UNH)のバリュエーションであれば、政治的要因をうまく回避する未来に賭けるのも悪くないと思っています。

取引実績

今回の理論株価(適正株価)算出結果を踏まえ、ゆきまるは9月11日にユナイテッドヘルス株を232.90ドルで6株(計:1397.4ドル)買い付けました。

まあ、ゆっくり気長に持ち続けたいと思います。

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