予想が困難な市場の行方
個人投資家が市場の行方を予想することはいつも困難なものです。
つい先日まで、逆イールドの発生や米中貿易戦争の悪化、英国のEU離脱(ハードブレグジット)等への懸念から、相場は不安定でしたが、昨日はダウ、ナスダック、S&P500の主要3指標ともに1%を超える上昇となりました。
ロイターの記事によると、上昇の理由は米中両国が貿易摩擦を巡る閣僚級の交渉を再開することで合意したことのようです。
実際に交渉が行われるかどうかも分かりませんけどね。
今の相場を見ていると、相場の動きを予想して売買している人は精神がすり減ってしまうのではないかと心配になります。自分には到底無理です。
機会損失を恐れる人たち
S&P500のチャートを見ると、50日移動平均線のレジスタンスを明確に上抜けました。今後、更なる上昇が期待されます。
一方で、投資家の中には近い将来訪れるとされる景気後退(リセッション)を見越して株を売却していた方もいるようです。確かに、逆イールドの発生やISM製造業指数の下落など、景気後退を示唆する情報も出ていますので、それも1つの判断だと思います。
しかし、ここにきて、株価が上昇を開始したのに対して、機会損失を恐れるのはどうかなと思います。相場の下落にかけたのなら、意に沿わず上昇してしまうリスクも想定しておくべきだからです。
本当の暴落はまだ先か
相場の格言に、「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福の中で消えていく」というものがあります。
最近、「楽観の中で成熟し、幸福の中で消えていく」相場を作り出す人たちは誰か、ということを考えることがあります。
これはただの私の戯言ですが、これを作り出すのは「機会損失を恐れる人たち」ではないかと。
そういう人たちは、相場が懐疑に陥ったときに利益確定を優先し、リスク資産(株式)の比率を大幅に下げます。しかし、懐疑の中で売り手を一巡させた市場は次第に上昇を開始します。その時に、株を手放した投資家たちは、機会損失を恐れて徐々に株を買い戻していきます。結果、買いが買いを呼ぶ展開となり、市場は先行きを「楽観」します。機会損失を避けた投資家たちは自身の手腕に満足し、一時の「幸福」に浸るのです。しかし、「幸福」は長続きはしません。相場の上昇とは裏腹に、景気後退(リセッション)に近づく経済の基礎的要因は着実に弱まっています。そして、市場が買い余力を失ったとき、本当の大暴落が来るのではないかと思うのです。
ゆきまるは、相場の動きを予想するのは得意ではありませんが、以上のことから、本当の暴落はまだ先なのではないかと思っています。
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