今回はマスターカード(MA)の理論株価(適正株価)を算出します。
DCF法を用いた理論株価の計算方法の概要についてはこちらをご参照ください。
マスターカード(MA)の企業情報
マスターカード(MA)は米国の大手クレジットカード決済サービス企業です。
個人、金融機関、加盟店、政府機関、企業に電子決済ネットワークを提供しています。
具体的には、「MasterCard」クレジット・デビットカード、「Maestro」オンラインデビットカードサービス、銀行オンラインネットワークシステム「Cirrus」、プリペイドプログラム、非接触型決済サービス、口座振替サービス等があります。
マスターカード(MA)の株価推移
マスターカード(MA)の株価推移を確認します。
新型コロナウィルスの感染拡大による世界同時株安により、2020年2月に高値347.25ドルをつけてから、3月21日時点の211.42ドルまで約39%下落しています。
その間のS&P500種指数の下げ幅が約32%の下落であることと比較すると、それを上回る下落幅です。現在の新型コロナウィルスの感染拡大は、世界中で実店舗の閉鎖等を招いており、電子決済ネットワークを提供する同社のビジネスへの影響が懸念されているのかもしれません。
マスターカード(MA)の理論株価
本題のマスターカード(MA)の理論株価(適正株価)を算出していきます。
前提条件
先ずは前提条件です。
財務データは直近の通期決算をMorningstarから、発行済株式数については最新のものをYahoo financeから引用しています。
②フリーキャッシュフロー(FCF)は2019年決算の実績となります。Morningstar社の算出結果をそのまま採用しています。
③2020~2024年までのFCF成長率は15%に設定しました。マスターカード(MA)の2010年から2019年までのFCF成長率は年率で19%に達します。先行きの景気動向が不透明となっていることもありますが、新型コロナウィルスの影響が収まれば次第に消費も回復していくことも期待できますので、過去の実績も踏まえて年率15%の成長率としています。
④2025年以降のFCF永久成長率は、過去の米国インフレ率である2%に収束していくと予想ました。
⑤割引率はWACC(加重平均資本コスト)とも呼ばれます。本サイトでは、割引率は7%に設定しています。詳しくはDCF法を用いた理論株価の計算方法をご参照下さい。
理論株価
上述の前提条件の下、理論株価を算出した結果、マスターカード(MA)の理論株価(適正株価)は「249.61ドル」となりました。
3/21時点の株価が211.42ドルなので、約15%程アンダーバリュー(割安)となります。
投資方針
今回の理論株価算出結果では、マスターカード(MA)の株価はアンダーバリュー(割安)という結果になりました。
昨今の新型コロナウィルスの感染拡大による世界経済への影響は無視できるものではありませんが、中長期的に見れば世界のキャッシュレス化の流れは止まりませんので、今回、前提条件としたFCF年率15%成長という高いハードルもクリアしてくれるのではと期待しています。
というこで、ゆきまる自身も今回の世界同時株安の中でマスターカード(MA)の株を買い集めています。
既にビザ(V)の株は保有していたのですが、マスターカード(MA)は保有していなかったため、ようやく、電子決済サービス関連の銘柄で分散投資することができました。
株式市場の暴落は保有資産に大きな損失を与えますが(私は300万ほど溶けました)、それと同時に、優良株の購入や銘柄入替を行うチャンスを与えてくれます。
この歴史的な暴落の中、恐怖に震えながらも、逃さずチャンスに変えていきたいと思います。
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