アルトリア・グループ(MO)の理論株価は?

個別株

※2020年3月7日、2019年通期決算データ反映、コメント刷新。

今回はアルトリア・グループ(MO)の理論株価を算出します。

DCF法を用いた理論株価の計算方法の概要についてはこちらをご参照ください。

アルトリア・グループ(MO)の企業紹介

アルトリア・グループ(MO)は米国のタバコ会社です。2008年に米国外事業がフィリップモリス・インターナショナルとして分離したことから、アルトリア・グループの売上は100%米国です。

メイン事業は喫煙品(紙巻きタバコや葉巻)です。その他、電子タバコや、ワイン事業を持っていますが、売上の約90%は紙巻きタバコや葉巻となっています。メインブランドであるマールボロ(Marlboro)は全米で40%を超えるシェアを持っています。

同社は紙巻きタバコや葉巻といった従来のタバコ事業に偏った経営を見直すため、2018年には電子タバコのジュール・ラブスの株式35%の取得、マリファナ(大麻)ビジネスのカナダのクロノス株式45%の取得など積極的な経営を行ってきました。しかしながら、その後、ジュール・ラブスをはじめとして巨額の減損処理が相次ぐなど、経営層の投資判断が正しかったとは言い難い状況です。

アルトリア・グループ(MO)の株価推移

アルトリアグループ(MO)の株価推移を確認します。

世界的なたばこ需要の減少とジュール・ラブスをはじめとした巨額投資の失敗(減損処理)を理由に株価は大きく売り叩かれています。2020年2月下旬の世界同時株安でも40ドルを切る水準まで下落しましたが、その後は反発しています。配当率が8%を超える水準となると、さすがに買い支えの動きも出てくるのかもしれません。

アルトリア・グループ(MO)の理論株価

さて、本題のアルトリア・グループ(MO)の理論株価を算出していきます。

前提条件

先ずは前提条件です。

財務データは直近の通期決算をMorningstarから、発行済株式数については最新のものをYahoo financeから引用しています。

②フリーキャッシュフロー(FCF)は2019年決算の実績となります。Morningstar社の算出結果をそのまま採用しています。

2020~2024年までのFCF成長率は0%に設定しました。将来的にタバコ販売数量の減少を値上げで相殺していくことができるかどうか、電子タバコや加熱式タバコといった新事業が軌道に乗っているとは言えない状況であるため、現時点のFCFを維持していくという前提で0%に設定したものです。

2025年以降のFCF永久成長率も③と同様の理由で0%に設定しました。

⑤割引率はWACC(加重平均資本コスト)とも呼ばれます。本サイトでは、割引率は7%に設定しています。詳しくはDCF法を用いた理論株価の計算方法をご参照下さい。

理論株価

上述の前提条件の下、理論株価を算出した結果、アルトリア・グループ(MO)の理論株価は「36.98ドル」となりました。

現在の株価が42.15ドルなので、オーバーバリュー(割高)の水準にあると言えます。

投資方針

近年、大きく売り叩かれているアルトリア・グループ(MO)ですが、適正株価の試算結果では、オーバーバリュー(割高)となりました。FCFは安定していますが、429憶ドルの負債が理論株価を押し下げているようですね。負債については、2018年に130憶ドルほど増えていますが、これはジュール・ラブス買収のために資金を調達したためです。

とはいえ、理論株価+10%の水準である40.68ドル以下であれば、概ね、フェアバリュー(適正株価)の水準にあると言えそうです。429憶ドルの巨額負債を織り込んだ水準が40.68ドル以下と考えれば、この水準を下回る株価は「ジュール・ラブスの投資失敗を織り込んでいる」とも考えられそうです。

ということで、ゆきまる自身は、先日(3/3)アルトリア・グループ(MO)を40.49ドルで買付しました。

個人的には、同社の主体であるたばこ事業については、今後も安定したキャッシュフローと価格競争力の維持が期待できると考えますので、特に40ドルを下回る水準では積極的に買い増ししていきたいと考えています。

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